症状ごとの治療法・治療例

脊椎外科手術全般 O-arm術中イメージングシステム およびナビゲーションシステムを始動しました

2021年11月
O-arm術中イメージングシステム およびナビゲーションシステムを始動しました

O-armは写真のようにアルファベットの「O」型をした 画像撮影装置で、手術中に高精細な透視画像と3D画像 撮影が可能となります。CTのように「O」の中央部分に手術台上の患者さまが投入されて「O」内部のX線管球とFPD -フラットパネルディテクター( X線検出器)を360°回転させて撮影を行います。O-arm導入は県央地区では初めてとなります。

3次元的に患部を把握することができるため、正確にそして安全に手術が行えるようになります。脊椎脊髄手術など、 神経や血管と近接する難易度の高い手術では特に威力を発揮します。手術中にO-armで取得された3次元画像情報は ナビゲーションシステムへ転送されます。ナビゲーション画面上に投影された手術部位の3D画像を基に、医師はナビ ゲーションと赤外線で連動する手術器械を駆使することができるため非常に高い精度での手術を可能とします。さらに、 手術中に何度もX線撮影をすることがなくなるため、患者さまと手術スタッフの被ばく量の低減にも貢献します。

対象となる疾患
脊椎外科手術全般に応用可能です。 当院ではピンポイントでの神経圧迫病変の解除から脊柱再建まで幅広く導入しています。特にインプラントによる 再建が必要な疾患に有用であり、代表的疾患は不安定性を有する腰椎変性疾患(すべり症など)、成人脊柱変形、脊椎骨折(骨粗鬆症性含む)、脊椎腫瘍、後縦靭帯骨化症(頚椎後弯を有するもの、骨化巣摘出を要するもの)、頭蓋頚椎 移行部病変(環軸椎亜脱臼など)です。

患者さまのメリット
脊椎手術などリスクの高い手術を安全で正確に実施することが可能です。インプラント関連合併症の発生頻度も抑制されることが実証されています。当院では、低侵襲手術に応用するとともに侵襲の大きい手術に使用する ことで精度を高くし、患者さまの負担を軽減するためにO-armを使用しています。
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