症状ごとの治療法・治療例

<股関節に関する健康講座>をまちやまサイエンスホールで おこなってきました

2024年3月30日 伊藤知之医師と井口光瑠理学療法士による
市民公開講座を行いました。


定員80名のところ180名の参加者が来られ、まちやまサイエンスホールは大盛況となりました。前半は伊藤医師による股関節の一般的な話と人工股関節置換術(THA)の座学を、後半は井口先生より股関節の動かし方の座学と実際の体操を参加者と一緒に行い、最後は質疑応答で終了しました。皆さん熱心に勉強されており大盛況で会を無事終えることができました。






その際答えられなかった質問に関しては回答できる範囲で当院HPに掲載させて頂きましたのでご参照頂けると幸いです。

<質疑応答資料>
回答は実際診察などしていないためあくまで参考です。特に理学療法士の先生は医師が診察したうえで施術を施行するため、基本医師の診察が大前提となることをご了承ください。
 
Q1.    手術しないで済む運動が知りたい
A1.    お配りしたパンフレットの運動を毎日していただくと筋力や可動域が低下せず、手術を避け られる可能性が高くなると思います。また、プールでの歩行や自転車は荷重が多くかからない状態での運動となりますのでお勧めします。
Q2.    気を付けること。予防。避けた方がよいこと。
A2.         (回答済み)
Q3.     股関節が痛くて湿布を貼っているが、これからが不安。どうしたらいいか。家族が股関節の発育不全と言われ、痛みがある。これからどう対処すべきか?
A3.         (回答済)
Q4.    ワーキングの指導者ですが、股関節と腰痛や膝痛との関係やウォーキングで腰痛や膝痛を緩和する歩き方を知りたい。
A4.         (回答済)
Q5.    変形性膝関節症の場合、股関節にも変形が出現。股関節への自主トレ(自主リハビリ)はありますか?現在、主治医の指示で膝の自主リハを毎日実施中です。三条市のちょこっと筋トレも毎日実施中で、その中の「スクワット」の実施はOKでしょうか?
A5.    スクワットの実施はOKです。しかし、痛みが出てしまう場合は控えることをお勧めします。
Q6.    ストレッチによる効果的な予防策があれば教えてください。
A6.    ストレッチは運動前よりも、運動後や入浴後などの体が温まっている時に行うと効果的です。また、やり方として反動をつけて行うやり方よりも約10秒間かけてゆっくり筋肉を伸ばしていく方法をお勧めします。
Q7.      時々歩くのも痛いほど股関節が痛むことがあります。常に、ではないので受診を迷っていて、整体でもいいのかな、とも思っていますが、整形外科と整体、どちらがいいでしょうか。
A7.     整形外科をお勧めします。稀に原因が悪性腫瘍などのこともあるので、X線などしっかり検査ができる近くの整形外科受診をお勧めします。そこで対症療法など受けてみて、問題が解決しないようならば専門医の受診をお勧めします。
Q8.    手術のタイミングを知りたい。
A8.    ご本人の症状や病期、手術に何を期待するのかなど詳細に確認しないとお答えできませんが、現時点でさほど困っていない場合や将来的なことであれば、遅すぎるということはないのでまずは近くの整形外科に相談してみることをお勧めします。困っており手術や頻回の通院などしてでも解決したい程度であれば専門医の受診をお勧めします。
Q9.    股関節に疼痛のような違和感を感じて数年経つ(未受診)。予防のためにできることはないか。
A.9    講演中でも話したように体重を落とすことと筋力をつけることが大事ですが、稀な原因を除外することが大前提と思われます。近くの整形外科に相談してみることをお勧めします。
Q10.  股関節に痛みがあり、レントゲンの結果、軟骨がすり減っているとのこと。痛み止めを飲みながらリハビリ中だが痛みは引かず、かばって歩くため他の箇所が痛くなる。どう付き合っていけばよいか。オペはしたくない。
A10.   お話を聞く限り、かなり進行しており隣接関節障害が出ていると思われます。このままにしておくと非可逆性の変化が他部位にもでるかもしれません。少なくとも専門医を受診され、手術以外の方法を試してみることが必要と思われます。
Q11.   正しい動かし方、普段に必要な運動量がわかれば教えてください
A11.    基本的には痛みの出ない動かし方が良いです。運動量は、少し疲労感が出現する、または翌日に疲労が残らない程度がいいと思います。急激な過度な運動は関節や筋肉に負担がかかりすぎてしまうため少しずつ運動量を増やしていきましょう。
Q12.   股関節の痛みの原因は?痛みは治るのか、動かしすぎは良くないか?
A12.   痛みの原因は様々で、関節や骨が痛い場合や、筋肉・神経が痛みの原因になっている場合もあります。痛みが出る動作や、痛みがある状態で動かしすぎることは避けましょう。また腰椎疾患や他部位が原因であることもありますので、まずは一度近くの整形外科受診をお勧めします。
Q13.   痛みを緩和するセルフケアがあれば知りたい
A13.   入浴中または入浴後の体が温まっている時のストレッチは筋肉の柔軟性を向上させ、加えてお配りしたパンフレットの運動を実施していただくと痛みを緩和できる可能性があります。
Q14.   予防のための運動があれば知りたい
A14.   お配りしたパンフレットの運動を毎日していただくと筋力や可動域が低下せず、股関節疾患の予防になると思います。
Q15.   特発性大腿骨頭壊死があり、なるべく走ったりしないようにしていますが運動をしたいです。ウォーキングはしていますが股関節周りの筋肉を鍛える運動が知りたいです。
A15.   ウォーキングに加えて、お配りしたパンフレットの運動をしていただくとより効果的です。また、プールでの歩行や自転車は荷重が多くかからない状態での運動となりますのでお勧めします。痛みが増強する場合は、専門医への受診をお勧めします。
Q16.   時々股関節の痛みがある(左右バラバラ)。その時は歩くとき力が入らない。どうして時々そうなるのか。膝が原因か。
A16.   診察してみなければわかりませんが、恐らく股関節か腰部、稀に膝が原因の時があります。お困りであれば一度近くの整形外科受診をお勧めします。
Q17.   膝が痛いのも関係ありますか。
A17.   関係することもありますが診察しないとわかりませんので、お困りであれば一度近くの整形外科受診をお勧めします。
Q18.   股関節の変形があると言われ、右に痛みがある。歩く形(姿)が悪い。今後の生活の中で注意すること、治療方法が知りたい。
A18.    まずは、お配りしたパンフレットに記載されている運動を毎日行っていただくことが大切です。痛みがあることで歩き方が悪くなっている可能性が考えられますので、受診されることをお勧めします。また、杖を使用すると股関節の痛みが軽減したり、歩き方が良くなったりする方もいますのでお試しください。
Q19.   10年以上前に股関節を手術したことがある。もし、二度目の手術をするとしたら、何を注意すればいいか、知りたい。
A19.    前回受けた手術が何かにより大きくことなります。骨切りの場合もそうですが、すでに人工関節をしている場合は、再置換術になるため手術の難易度があがります。経験のある専門医の受診をお勧めします。
Q20.   長く歩くと右の股関節が痛む。どうしたらよいか。
A20.    診察してみないとわかりませんが、そろそろX線などでしっかりと診断などをして対症療法を開始したほうがいいと思われます。お困りであれば一度近くの整形外科受診をお勧めします。
Q21.   股関節の強い人と弱い人との差はどんなところにありますか?
A21.   まず1つは骨密度が挙げられます。これは先天的に個人差がある場合と、食生活など栄養面の問題でだんだん骨密度が低下していく場合もあります。また、骨盤の寛骨臼と大腿骨の大腿骨頭の接触面積が生まれつき小さい方は関節に負担がかかりやすくなり、股関節疾患になる可能性が高いです。その他にも筋力や筋肉の柔軟性も要素として挙げられますが、これは運動により改善できますので、日々の運動を欠かさないことが重要です。
Q22.   股関節置換術で、股関節の器具はどれくらい進歩しているのですか?
A22.   講演中にお話しした通りかなり進歩してきましたが、きちんとした手術をすることが大前提です。耐久性でいうと50歳を過ぎた方であればおそらく最後の手術になる可能性が高いです。当院では予定通り言った場合動作制限など一切せず脱臼なども0.3%程度となっておりますが、いまだに動作制限や脱臼率数%となっている施設も多いです。
Q23.   股関節骨接合術後で2年経ちますが、座っていると患部が痛みます。対処法、改善方法を教えてください。
A23.   診察してみないとわかりませんが、おそらく変形性関節症に移行しているか、金具が当たっている、原因が股関節ではなく腰椎由来である、などの可能性が考えられます。お困りであれば一度近くの整形外科受診をお勧めします。
Q24.  股関節の安全で効果的なトレーニング方法について知りたいです。
A24.  お配りしたパンフレットの運動はベッドに寝た状態や座った状態で行えるので安全に効率よく行えると思います。また、プールでの歩行や自転車は荷重が多くかからない状態での運動となりますのでお勧めします。
Q25.  子どもの頃から10分位歩くと股関節が外れたような感覚があり、痛みがでます。対処法はありますでしょうか。
A25.   年齢によっても大きく対処法が変わると思われます。40歳までのいわゆる若年者であれば、関節の使い方や筋力アップなどリハビリ的なことで解決することも多々ありますので一度股関節のリハビリができる施設へ受診したほうがいいと思います。壮年の方ですと、まずは対症療法にて経過を見る可能性が高いため、お困りであれば一度近くの整形外科受診をお勧めします。
Q26.  ランニング前後の股関節のストレッチや準備体操を教えてほしい。
A26.       (回答済)
Q27.  様子をみているところだが、手術のタイミングなど知りたい。
A27.   誰がようすを見ているかで大きく異なるものと思われます。整形外科医であれば、まずはご本人の困り具合がひどくなければそのまま対症療法を継続して頂くことになることが多いです。ひどければ専門医を紹介して貰い一度診察を受けた方がいいと思います。整形外科医以外であれば、一度近くの整形外科受診をお勧めします。
Q28.  変形性股関節症の改善方法について
A28.   講演中にもお話しましたが、残念ながら根治療法は手術になると思われます。まだ初期の場合は対症療法で改善することも多いため、まずは一度近くの整形外科受診をお勧めします。既にそのようなことを行っており改善しない場合は専門医を紹介して貰った方がいいと思われます。
Q29.   左に重心を置くと股関節が痛く、整形外科に行っている。どの程度悪いのか心配している。
A29.   まずは通っている整形外科に直接聞くことが大事です。そこで答えてもらえない、またはわからないようであれば、一度専門医を紹介して貰った方がいいと思われます。



 
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